「どこを止めても、かっこいい映像」を。EDPがモーショングラフィックスの最前線を走り続けられる理由

(最終更新日: 2026.01.22)

パソコンやスマートフォンを開けば、至る所で目にする「動く文字やグラフィック」。そのクオリティの指標を四半世紀にわたり作り続けてきたのが、株式会社EDP graphic works(以下、EDP)です。設立は2001年。まだ「モーショングラフィックス」という言葉が一般的でなかった時代から、彼らはその最前線にいました。

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今回は、数々のナショナルクライアントや国民的番組を手がけてきた池田さん伊良皆(いらみな)さんに、EDPの強み、現場のリアルな進め方、そしてこれからのクリエイターに求める資質について語ってもらいました。

▲画像右:池田さん/画像左:伊良皆さん

池田 大
2002年からEDP graphic works に参加。
TVドラマタイトルバック、VFX、など様々な映像表現の経験を生かし、
抽象的なブランディング映像からストーリーのあるアニメーションまで多彩なモーショングラフィック演出を得意とする。

伊良皆 貴大
愛知県出身。
音楽活動を通して映像やデザインをつくることに出会い、
モーショングラフィックスを主軸にミュージックビデオ、ブランディングムービーやCM、イベントムービーなどを手掛ける。 「かっこよさ」と「かわいさ」の同居を目指したビジュアルメイクを心がけている。

25年目の老舗が見据える「立ち位置」と「デザイン」の絶対性

―― 2001年設立ということで、映像業界ではかなりの老舗ですよね。今の業界内での優位性はどこにあると感じていますか?


池田: そうですね。現在は広告業界で主に活動していて、プロダクション界隈で「モーショングラフィックスといえば」で名前が挙がる数社の中の一社にはなれているかな、という認識はあります。強みとしては、モーショングラフィックスで表現できることは一通り対応できる点ですが、何より「動き」の前に「デザイン」を徹底的に重視していることですね。うちのデザイナーは、デザインもモーションも同じ人が担当します。デザインが良くないと、どれだけ動かしても形にならない。だから「どこを止めてもかっこいい」を目指して作っています。

―― デザインとモーション、分業しないのがEDPスタイルなんですね。


池田: はい。人によって「デザイン寄り」「モーション寄り」という個性はありますが、基本は全員どちらもできることが強みです。そこを分けていないからこそ、映像としての総合力が上がるんだと考えています。


―― ジャンルでいうと広告が多い印象ですが、ドラマのティザーなども手掛けていますよね?


池田: 歴史的に言うと、初期はテレビ番組のタイトルバックが多かったんです。ドラマの主題歌に合わせてオープニングを作ったり。ワンクールで3本くらいドラマを掛け持っていた時期もありました。


―― 今だと『M-1グランプリ』の告知映像が有名ですよね。

▲ M-1グランプリ2025×ORANGE RANGE『ミチシルベ~a road home~』

池田: M-1は今のフォーマットになってから、かれこれ7年連続で担当しています。監督から直接指名をいただいて、モーション部分を任せてもらっている形ですね。あとは『ガキの使いやあらへんで!』のOP映像とか。やはり自分たちが関わったものが全国放送で流れるのは、大きな反響を感じますね。

案件は「立候補性」。9チームがチームが切磋琢磨する超・自律組織

―― 組織の運営についても伺いたいのですが、今はチーム制なんですか?

伊良皆: はい。社内には現在9つのチームがあります。1チームあたり2名から、多いところだと6名くらい。そのチームごとに案件を回していくスタイルです。


―― 案件はどうやって決まるんですか?

伊良皆: これがうちの面白いところで、新規の相談が来ると、各チームのリーダーが内容をチェックできる場所に情報がパッとあがります。それを見て、内容やスケジュールを鑑みて「やりたい!」と手を挙げたチームが担当するのがベースなんです。

全員が忙しい時もありますが、その時はリーダー陣が相談して調整します。基本は「やりたい人がやる」のが一番いい。フルリモートということもあって、自発的に動くことが推奨されています。

―― 現在はフルリモートワークを導入されているそうですが、チーム間の連携に支障はありませんか?


池田: むしろオフラインで働いていた頃よりもスムーズな部分もあります。SlackやZoomでのコミュニケーションはもちろんですが、制作インフラの進化が大きいですね。データのやりとりも効率化しています。Dropboxを使ってクラウド上でデータを同期させているので、チームメンバーが作業した内容が常に自分のPCにも反映されるようになっています。

いちいち「データを送って」とやり取りする必要がないんです。「あのファイル開いてみて」と言えば、数秒後には相手の手元に最新のプロジェクトファイルがある状態。撮影素材のような重すぎるデータは工夫が必要ですが、通常のモーション制作ならストレスなく進められています。


―― 1日中ずっとチャットやZoomで繋がっているんですか?


伊良皆: 基本はSlackで、話した方が早い時はZoomですね。中には「長らく直接会ってないメンバー」もいますが、仕事は円滑に回っています。1日中誰にも邪魔されず、黙々とPCに向かって作業に没頭できる環境は、職人気質のクリエイターには非常に合っていると思います。子育てや介護など、自宅にいなければならない事情があるメンバーにとっても、大きなメリットになっています。ただ、年に数回忘年会や夏祭りっぽいことをオフィスでやっています。ケータリング並べてとか、あとカードゲームとかやったりとか。 そういう、楽しもうぜみたいな企画を立ててやったりすることもたまにあります。

―― オフィスに作業スペースもありますよね?


池田: はい。一応作業ができるスペースも用意しています。


伊良皆: 流石に顔を合わせて話した方がいい時は集まって会話することもあります。特にチームリーダーは立ち合い編集なども多いので、そういう時に立ち寄れる場所になっています。



―― 自発的に動くことが推奨されているとのことですが、スタッフの評価はどのように行われているのでしょうか?


池田社内独自の評価軸を設けています。デザインやソフトのスキルなど、項目に沿ったリストがあり、年に一度フィードバックを行う機会を設けています。
基本的には各チームのリーダーがメンバーを評価するシステムですが、それだけだと閉じた関係性になってしまう。そのため、各チームのリーダーたちが一度全員の評価を並べて、「この人はクオリティが高いけれど、別の視点から見るとまだ足りないのでは」といった意見交換をして、評価の軸を調整しています。

「好き」という初期衝動が、クオリティの源泉になる

―― 現在、新たなモーショングラフィックデザイナーを募集されています。今回募集するポジションに求める資質は何でしょうか。


伊良皆: 結局は「映像を作るのが本当に好きな人」です。自分が作ったものを、誰に言われなくても良くしたいと思える向上心があるか。あとは「デザインセンス」ですね。技術面ではAfter EffectsやCinema 4Dが中心ですが、最近はBlenderを使いこなす若手も増えています。ただ、最近はYouTubeのチュートリアルを見て「作り方」を知っている人は増えましたが、それだけでは不十分です。かっこいいものをたくさん知っていて、自分の感性でアウトプットできる「目」を持っているかどうか。技術は後から教えられますが、センスや「好き」という熱量は代えが利きません


―― 未経験でもチャンスはありますか?


伊良皆: 僕は全くの未経験でこの世界に入り、先輩たちに教えてもらいながらここまで来ました。今のEDPには、教育システムが完璧にあるわけではありませんが、技術を盗める最高の環境と、聞けば教えてくれる一流のプロたちが揃っています。自学自習ができる人にとっては、これ以上ない環境だと思いますよ。


「動き」の可能性を、16:9の外へ

―― 最後に、これからのEDPが目指すビジョンを教えてください。

池田: モーショングラフィックスという軸はブレませんが、その表現の場をもっと広げていきたいです。これまでは16:9のディスプレイの中がメインでしたが、イベント演出、屋外広告、さらにはデジタルとフィジカルを掛け合わせた空間演出など、挑戦したいことは山ほどあります。昨年は自主企画として「うごきのカタチ」という展示を行いました。モーターを使って物理的な物体を動かし、自分たちが画面の中で追求してきた「心地よい動き」を三次元で表現する試みです。こうした実験的な活動を通じて、EDPにしかできない新しい体験を作っていきたいですね。



アート表現を通じて「うごき」を体感する展示

「うごきのカタチ – Shape Of Motion」
「うごき」って何だろう。
はやさ?おもさ?きょり?
知ってはいるけど、分かってはいない。
ここは、「うごき」に「カタチ」を与える実験場。
実体がない“彼ら”を認識できるように、体を与えてみました。
視認できることで、いろいろな表情が見えてくるはずです。
絵画や音楽とは違い、生まれたばかりの世界。
「うごき」という文化を楽しむきっかけになれば幸いです。

取材後記

取材中、お二人が「まずはデザインが良くないと、どれだけ動かしても良くならない」と繰り返していたのが印象的でした。25年という長い歴史の中で、彼らが守り続けてきたのは、表層的なテクニックではなく、本質的な「美しさ」への執着です。
フルリモート中心でありながら、SlackやZoomを駆使してシームレスに連携し、時には社内イベントでカードゲームに興じる。そんな適度な距離感と、プロとしての強い自律性が共存しているEDP。映像制作を「仕事」としてだけでなく「探求」として楽しめるクリエイターにとって、これ以上刺激的な環境はないのかもしれません

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